「世界の味」〜世界とはあなたと私のこと(追記)〜

前回の「世界とは,あなたと私のこと」の中でご紹介しきれなかった,

グルマーイ・チットヴィラーサーナンダが挙げておられる,わたしの大好きなエピソードを引用しておきますね。
 
 
「世界の味」についてのとっても示唆に富んだお話です。
 
 
クラスでも「読み聞かせ」をさせていただいてはいるのですが,夢の中だった方もいるかも~?!
 
 
 
あるとき,三人の偉人が集まって,世界に関する意見を交わし始めました。

そこへ,手に黄金のコップを持った天女が現れて言いました。

「これをお飲みなさい。これは世界の密汁です。きっとあなた方に,世界とはどういうものかを教えてくれるでしょう。」
 
 
そこで,三人のうちの一人が,その密汁を一口飲むと,しばらく口の中にふくんでから飲み下しました。

「どうだい?」と他の二人が聞きました。

「まあまあだな。良くもなければ,悪くもない」と彼は言いました。
 
 
次に二番目の偉人が一口飲むと,彼は即座にまずそうな顔をしました。

「ひどいものだ。全くまずい。この世に住みたいとは絶対思わないね」と言いながら,世界のコップをもう一人に渡しました。
 
 
三人目の偉人は,その密汁を少しすするとグーッと一気に飲み干してしまいました。

他の二人は驚いて尋ねました。
「世界は,そんなに良い味なのかい?」

「世界それ自体には,何の味もないさ」
と彼は答えました。

「何であれ,あなたが加味したものが世界の味になるのだよ。
自分の好きな香辛料を入れれば,それが世界の味になる。世界自体は何者からも自由なのさ。」

(スワミ・ムクタナンダ著『メディテイト』p.104-5より)
 
 
 
では,あなたの「世界の味」は?
 
毎日,どんな味の「世界の密汁」を飲んでいますか?
 
 
「世界自体は何者からも自由」
 
 
だって「世界とは、あなたと私のこと」なのですから。

あなた自身が,あるいはわたし自身が,
「世界の味」を決めているのです。

…だったら,美味しい方がよくないですか?

Hari om