内なる滞りを流す

東京も梅雨入り。

梅雨は,インドの「アーユルヴェーダ」の観点からは,人間の心身に起きるあらゆる現象を生み出す3つのエネルギー(風・火・水)のうち,

「カパ」(水)が上がり,「ピッタ」(火)が下がる時期。
 
 
カパが上がると,だるくなったり,眠くなったり,冷えたり。

ピッタが下がると,消化力が低下して胃腸の調子が悪かったり,意欲が低下したり。

…と,一般に,何となく心身とも重たくスッキリしない傾向があるようで。
 
 
アーユルヴェーダに関するある本の中で,カパは「凍った川のようなもの」と例えられていて,わたしには妙にしっくりきたんですよね。
 
 
では、目を閉じて仰向けになり,静かに自分の呼吸に意識を向けてみてください。

また,自分の内側で起きている血流,熱の移動なども感じてみてください。

物理的な意味の流れだけでなく,自分の内側のエネルギーの流れのようなものも感じてみてください。

さらに、自分の感情や思考にも意識を向けて。

もし何か滞り,重さ,だるさを感じる部分があれば,それに気づきます。

ついいつももやもやと考えてしまうこと,
なかなか決め切れなくて迷うことなども
それらについて思い巡らすのではなく,
ただ,気づくだけにとどめて。

そして,その部分に深い呼吸を送ってみたり、その部分に手を当てて温めてみたり,
心のうちでその部分を温めて流したり…
 
 
「凍った川」ならば,とかせばいいんですから。

「雪解け」はもちろん待つこともできます。

でも,「凍った川」でも「底流」が完全に滞るわけではないはず。

わたしたちには,「底流」を促して,「雪解け」を早めることができるはず。

その「底流」は,わたしたちの内側深くに決して絶えることなく流れているエネルギー,
より深くに眠る可能性のようなものなんじゃないかなーと思うんですよね。

それを信じるのならば,その熱をもって「雪解け」を促進できるはずなんじゃないか,って。

そして,「底流」って,わたしたちもその一部であるより「大きな流れ」と繋がっているんじゃないかなー,と。
 
 
だから,「大きな流れ」に沿っているときは,わたしたちの内側の滞りは少なく,

「大きな流れ」にそぐわないときには,わたしたちの内側の流れも滞るんじゃないでしょうか。
 
 
自分の内側に滞りを感じたときはピッタを高める食品を多めにとったり,

しっかり動いて胸を開くポーズを練習したり,

呼吸を深くすることももちろんとっても有用だと思います。
 
 
でも,それだけでは根本的な「雪解け」は訪れないのでは?とも。
 
 
自分の中の流れを見るとき,自分もその一部である大きな流れを見ることを同時にすること。

大きな流れの中にある自分の内側の流れを見ること。

その大きな流れを信頼し,素直に沿って進むこと。
 
 
それが,内側の「凍った川」をとかし,滞りを解消してスムーズな流れを生み出すのではないでしょうか。
 
 

では,いま,あなたの中の流れはどうですか?

Hari om
 
 
[memo] peak poses
for basic: Bhujangasana or Urdhva Mukha Svanasana
for advanced: Wild things or Pincha Mayurasana