“Enjoy your steps” by Thich Nhat Hanh

世界的に有名なヴェトナムのお坊さま,
Thich Nhat Hanh(ティク・ナット・ハン)。

2015年のある日,彼のfacebookにあがっていたことばがまさにyogaの本質をついている、とってもすてきなことばでした。
 
 
With each breath, we ease suffering and generate joy.

With each step, the flower of insight blooms.
 
 
その意味は…

一呼吸一呼吸で,苦痛を和らげ,喜びを生み出す。

一歩一歩で,内観の花が開く。
 
 
 
呼吸なんて,24時間365日オートモードでやってます(笑)

その中で,一呼吸で苦痛を和らげて,
喜びを生み出す,なんていうふうに考えること,みなさんはありますか?

ああ,でも,改めて考えてみれば,
思い当たる瞬間もあるような…。

例えば,とっても緊張した大仕事を無事に終えて帰宅して,

「あ~~~~!!!
今日一日,よく乗り切った~~~!!!!」

とため息をつくその瞬間,
内に溜め込んでいたものが一気に流れて,
何か心底ほっとするようなことってありません?

あるいは,
すばらしい風景を目の当たりにして,
その中で思いっきり新鮮な空気を吸い込むときに,生きている喜びが全身に広がるような感覚ってありません?

ふだんはなかなか意識しないけれど,
わたしたちは,一呼吸のうちに自分を癒したり,喜びを広げたり…確かにできるんですよね。

また,歩くことだって,
大して意識しないで毎日やってますよね。

たとえば,スマホをいじりながらでも,
自宅から最寄り駅まで平気で辿り着けたりする。

一歩一歩で内観の花が開く,なんて,
なかなか考えることないですよね…。

でも,同じ歩くという行為でも,
いわゆる歩く瞑想みたいなことだってできるんですよね。
 
 
わたしはいま右足を出している,とか,
いま左足で地面を踏みしめている,とか。

一歩一歩の中で,自分の内側に意識を向けて,内観の花を開かせることも,確かにできるんですよね。
 
 
それなのに,日々の生活の中でわたしはいかに無意識に生きていることか…。

もしわたしが意識を向けるのなら,
日常のすべての瞬間の中に,日常のすべての行為の中に,
まったく違う生き方を,まったく違う世界を広げる可能性が存在しているのに!

そして,その可能性を広げることこそ,
まさにyogaのpracticeなのだと思います。
 
 
一呼吸一呼吸で,
苦痛を和らげ,喜びを生み出す。

一歩一歩で,内観の花が開く。
 
 
わたしたちは,
一呼吸のうちでさえ,一歩のうちでさえ,
癒したり,喜びをかみしめたり,内観したり…もっともっと本当はできることがある。

まったく違う経験をすることができる。

まったく違う世界を創り出すことができる。

もしわたしたちが,
意識をそこに向けて広げるのならば。

[memo] peak poses
for basic: Virabhadrasana Ⅲ
for advanced: Parivrtta Ardha Chandrasana