Shivaの5つの行為(nida’s newsletter- no.50-より)

*こちらの記事は 2017.12.29配信の,nida’s newsletter~ living in the moment ~- no.50-より抜粋して引用したものを以下に掲載しています。


前回,”AUM”(オーム)のお話をしました。

今回はその続きです。


…て,そもそも

最近なぜ”AUM”や「Shivaの5つの行為」のお話をしているとかというと…


先日,アメリカにあるアシュラムを訪ねた際,

一番の目的だったイベントのテーマが

まさにこの「Shivaの5つの行為」だったからです。


そして,そのイベントの中で唱えたのが

この「Shivaの5つの行為」を思い起こす

studio yoggyの中級クラスで最初に唱えているマントラでした。


Namah Shivaya Satatam Panchakritya vidhayine

(ナマシヴァーヤサタタン パンチャクルティヤヴィダーイネ)

Chidananda ghana svatma Paramathava bhasine

(チダーナンダガナスヴァートマ パラマールターヴァバーシネ)


「Shivaに対して常に敬意を表します。

それは5つの行為を司るもの。


至高の現実を輝かせ,

究極のゴール,すなわち意識と至福の凝縮である至高の本質を照らし出すもの。」


もともとこれは,わたしが今メインに学んでいるヨガの伝統において

とても大切にされている古いテクストの最初に掲げられているもので,


その伝統の出身であるヨガ哲学講師 Carlos Pomeda先生が

studio yoggyの依頼を受けて選んでくださったものだそうです。


というわけで,今このタイミングで,Carlos先生から学んだ知恵をもとに

このことばを分割してクラステーマとしてお話ししている,というわけです。


前回も書きましたが,

わけのわからないものというのは怖いものです。

無知と誤解は常に恐怖や不安,嫌悪のもとになりますから。


「マントラ(真言)」なんて,現代のフツーの日本人から見たら超怪しいから,

なおのことですよね(笑)


でも,マントラってそもそも何度も何度も繰り返し唱えるためのものなんですよね。


なんで??


それは,それだけ大切なこと,真理を含んでいるからでは?


それを誤解して敬遠していたら,もったいないと思うのです。


意味がわかって納得して,恐怖や不安なく受け入れられたら,

わたしたちにとって大きな恩恵をもたらすものに変わると思うんです。


さて,そんなわけで,今日ご紹介する「Shivaの5つの行為」。


マントラの中の”Panchakritya”がまさに「5つの行為」に相当することば。


そのあとに続く”vidhayine”は,「行なっているもの」。


まず,Shivaって?


これね,とりあえずはどんな言葉で言い換えていただいてもいいと思います。


「すべて」「大いなるもの」「至高の意識」「宇宙」,抵抗がなければ「神」…等。


この際,誤解していただきたくない唯一の点は,

それは「特定の外在する誰か/何か」ではないということです。


つまり,あなたもShivaです。


あなたやわたしや他のあらゆるすべてのものの源として,

Shivaという言葉を用いています。


わたしたちはみんなこのShivaの力のあらわれということです。


この「Shivaの5つの行為」のうちの3つが,

まさに前号でお話しした”AUM”に象徴されています。


A=「始まり」,すなわち「創造」。

U=「維持」

M=「終わり」,すなわち「消滅」「破壊」。


そして,あとの2つが,

「隠すこと(隠匿)」と「あらわすこと(顕現)」です。


前回もお話しした通り,すべては今この瞬間にここで起きているのです。

何かが始まり,維持され,終わっていきます。


でも,わたしたちはそれをよく忘れています。気づいていない。

これこそまさに「隠すこと」です。


だって,わたしたちはShivaのあらわれなんですよね?

それなら,わたしたちの意識というのは,いわばShivaの縮小版というわけですよね。


たとえば,そのわたしたちの意識の中では,

いろんな思考が生まれては維持され,消えていく。


そして,そのことに気づいている時と

気づいていない時,つまり無意識な時があります。


だとしたら,その「気づいている」と「気づいていない」も

Shivaの力の一部のはずじゃないですか?


自分が何を考えていて何をしているのかさえ

気づいていないこと,無意識であること,忘れていること。


そう,それもまたShivaが起こさせている「5つの行為」の一つなわけです。


で,それに対して,気づいていること,思い出していること,もまた

「5つの行為」の一つということです。


忘れることも大切なことですよね。

もちろん悪いことではありません。


実際,無意識でできることがたくさんあるからこそ

わたしたちの日常は回っているわけですし。


そして,そうやって「隠すこと」があるから「あらわすこと」の喜びもある,とも捉えられます。


Carlos先生はおっしゃっていました,

「わたしたちは思い出すことの連続を選ぶことができる」と。


今この瞬間にここで何が起きているのか,

自分は本当は何者なのか,

気づかずに無意識に生きて行くこともできるけれど,

「常に気づいていることもできますよ」という提案なのです。


だって,それもまた「Shivaの5つの行為」の一つなのですから,

Shivaの力のあらわれであるわたしたちにはそれができるはずです。


ヨガは,

その「5つの行為」を起こさせているShiva,

すなわちわたしたち自身の本質を思い出すためのもの。


「AUM」やマントラはまさにそのリマインダーです。


最初は抵抗があるのも自然なことだと思います。それでいいと思います。

わたし自身もそうでしたから。よくわかります。


その後,徐々に何やら腑に落ち始めたとき,

あなたのタイミングでご一緒に「AUM」やマントラを唱え始めてみませんか。

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こちらの記事は毎週金曜配信のnida’s newsletter ~ living in the moment ~より一部抜粋です。
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