“There’s a beautiful mess inside ”by Yael Naim

(写真:August, 2012.@Tanarot temple, Bali.)
 
 
わたしはテレビも見ないし,ラジオも聞きませんが,好きな音楽は四六時中流しています。

そんな中,先日たまたま出会ったある曲の歌詞にわたしはすっかり心奪われました。

それが,
イスラエル系フランス人のアーティスト,Yael Naim(ヤエル・ナイム)の “Far far”。
 
 
How can you stay outside?
(どうして外側に居られるの?)

There’s a beautiful mess inside.
(内側には美しいものがひしめいているのに。)
 
 
このサビ,グッサリきました。
yoga哲学の本質と直結していると感じたからです。

もちろんその全てが美しい歌ではあるのですが,中でも特にわたしが惹かれたのは,3番の歌詞。

そこには,彼女のアーティストとしての,
創造のプロセスが表現されているように感じられたからです。
 
 
Far far there’s this little girl
She was praying for something big to happen to her
Every night she hears beautiful strange music
It’s everywhere there’s nowhere to hide
But if it fades she begs
“Oh lord don’t take it from me, don’t take it yourselves”

I guess I’ll have to give it birth
To give it birth
I guess, I guess, I guess I have to give it birth
I guess I have to, have to give it birth
There’s a beautiful mess inside and it’s everywhere
 
So shake it yourself now deep inside
Deeper than you ever dared
Deeper than you ever dared
There’s a beautiful mess inside
Beautiful mess inside
 
 
遠い遠いところに,小さな女の子がいました。
彼女は,自分に何か大きなことが起きたらいいのにと祈っていました。
彼女には,毎晩美しく不思議な音楽が聞こえます。
それはそこら中にあふれ,隠しようのないものでした。
それが消えてしまうと,彼女は懇願します。
「ああ,神様!どうかそれを取り上げないで!あなたのもとに連れて行かないで!」

わたしは,それを生み出さなければいけないのだと思う。
生み出さなければ!
内側には美しいものがひしめいていて,それは隠しようがないの。

さあ,その身を震わせて,もっと深くまで。
今までよりもずっと深く。
内側には美しいものがひしめいて,そこら中に散らばっているから。

(和訳はわたし自身によるもの。ご容赦!)
 
 
わたしたちの内側には,生まれたときから,
いえ,生まれる前からすでに美しいものが満ちている。

それは,年をとっても変わりのないもの。

yogaではそう考えます。
 
 
こどもの頃って,この内側にひしめく美しいものを外側に表出するのをおそれませんよね。

だから,たとえばこどもたちの描く絵には大人にはないような壮大なインスピレーションとイマジネーションがあふれています。

大きな大きな夢を描き,自由な想像と創造を膨らませる。

その喜びを体中で感じ,その中に生きている。
 
 
それが,大人になるにつれて,
周りからの情報や自らの経験によって,さまざまな制約を自らの中に創り出して行く。

「こんなことはあり得ない」

「わたしにはこんなの無理」

「こんなことを言ったら笑われる」

そうして,内側にひしめく美しいものを抑えるようになって行く。

内側にひしめく美しいものを外側に表出するのを遠慮するようになる。
 
 
でも,本当は変わらず在るんですよ。

わたしたちの内側にはいつだって美しいものがひしめいている。

外側のどこを探しても決して見当たらないほど美しいものが。

もしかしたら外側にあるものよりもずっと広い宇宙がわたしたちの内側に広がっている。

そして,そこには無数の星のように美しいものがきらめいている。

わたしたちが内側に意識を向けるのならば,いつだってそこへ戻れる。

わたしたちが,自身に意識的/無意識的にかけている制約に気づくのならば,それを再び外して行ける可能性が生まれる。

そして,再び自分の内側にひしめく美しいものを外側に表出することができる。

もしかしたら,昔よりももっとシャープな形に凝縮して外側へと生み出すことさえできるかもしれない。

どんな小さなアイディアも,
どんな微かなインスピレーションも,
どんな些細な欲望も,
自分の内側にひしめく美しいものの現れであることを思い出す。

そして,恐れずにそれを外側へと表出して行く。

それこそがまさにyogaというプロセスなのだと思います。
 
 
さあ,目を閉じて,内側にひしめく美しいものに立ち返ってみませんか。

そして,いつでも変わらずそこに在ることを思い出しましょう。

[memo] peak poses

for basic: Ardha Chandrasana or Danurasana or Bakasana
for advanced: Hanumasana